みことばの花 191113「富める青年⑨」

みことばの花 191113「富める青年⑨」

「青年はこの言葉を聞き、悲しみながら立ち去った。たくさんの財産を持っていたからである。」(マタイ19:22/新共同訳)

これが「富める青年」の選択でした。
彼は十戒の5~9条、すなわち「小さい時より隣人を愛する」という教えを守っていると告白していました。
ですがここで彼は隣人よりも自分自身しか愛していない人間であることが明らかになりました。
奉仕のひとかけらもないことが明らかにされました。
実にキリストは、真に人を愛することの豊かさを彼に味わわせたいと願い、
青年に挑戦的な言葉を語られたのだと私は受け止めています。
愛は奉仕を伴います。
その奉仕の実践によって隣人が喜び、その人の喜ぶ姿をみて喜ぶ、それが奉仕のご褒美なのでしょう。
ですがこの青年の場合、財産の使い方に問題がありました。
財産は自分のためにだけでなく、他者への奉仕に用いてこそ意味があります。
ところで、私の財産(私の持っているものすべて=時間、能力、金銭…など)を誰のために役立たせるのか、
これはこの青年だけの問題なのか。
そのような問いが私にも投げかけられているようです。

磯部豊喜

みことばの花 191112「富める青年⑧」

みことばの花 191112「富める青年⑧」

「彼はこの言葉を聞いて非常に悲しんだ。大金持であったからである。」(ルカ 18:23 口語訳)

青年は大金持ちでした。
財産家の若者にとって、「持っているものをみな売り払って、貧しい人々に分けてやりなさい。
そうすれば、天に宝を持つようになろう。
そして、わたしに従ってきなさい」(22節)のキリストの言葉は実に厳しい内容です。
そこでここを読む人々は、彼に同情します。
「あんな言葉を突きつけたら、去ってしまうに違いない。
もっとハードルの低い言葉を語ればよかったのに」と。
ですがキリストの彼に対する挑戦的な言葉は、この青年が本当に幸せになる道を教えていました。
それは奉仕の道です。
明日に続きます。
今日も主の恵みがありますように。

磯部豊喜

みことばの花 191111「富める青年⑦」

みことばの花 191111「富める青年⑦」

「イエスはこれを聞いて言われた、『あなたのする事がまだ一つ残っている。持っているものをみな売り払って、貧しい人々に分けてやりなさい。そうすれば、天に宝を持つようになろう。そして、わたしに従ってきなさい』。」(ルカ 18:22 口語訳)

「ほかに何が足りないのでしょう」と語る青年に対してイエス様は、上記の言葉をお語りになられました。
「(今、あなたは十戒の5~9条にある人と人を結ぶ愛の教えを、小さい時から守っておりますと答えた。
それならば次のように実践してご覧なさい。)あなたの持っているものを売り払って、貧しい人々に分けてやりなさい。
そうすれば、天に宝を持つようになろう。
そして、わたしに従ってきなさい」と。
この青年は財産持ちでした。
それを見抜いていたキリストは、その財産を自分のために蓄えておくのではなく、「売り払って、貧しい人々に分けてやりなさい」と言われます。
このキリストの御言葉の本意は何だったのでしょう。
明日に続きます。※上記( )内は著者の言葉。

磯部豊喜

みことばの花 191110「富める青年⑥」

みことばの花 191110「富める青年⑥」

「すると彼は言った、『それらのことはみな、小さい時から守っております』。」(ルカ 18:21 口語訳)

キリストが、十戒の5~9条を示された時に、若者は胸を張って上記のように応えました。
「それらのことはみな、小さい時から守っております」。
おそらく彼は十の戒め全部1~10条を聞いても同じように応えたことでしょう。
ユダヤ人として生まれた彼は幼い時から十戒に触れながら育ったに違いないからです。
しかしキリストが5~9条をとりあげて彼に語ったのには理由があったと思います。
マタイによる福音書を見ると若者は「ほかに何が足りないのでしょう」と語ったことが記されています。
「永遠の命」がこれらの戒め(掟)と結びついているとすれば、自分は合格点だと彼は考えたに違いありません。
ですが「まだ何かあるのかな」とも思ったようです。
明日に続きます。

※本日も千葉教会では講演会が13:30より行われます。教会員の皆様の話にはご自身の証もあり、楽しく聞かせて頂いています。
磯部豊喜

みことばの花 191109「やもり」

みことばの花 191109「やもり」

「やもりは手でつかまえられるが、王の宮殿におる。」(箴言 30:28 口語訳)

今日も第七日安息日(聖書の教える聖日)を迎えました。
今日は「富める青年」の話をお休みして、今週の日曜日にとても可愛い小動物を見つけましたので、そのことを紹介します。
その小動物とは「やもり」です。
上記は「やもり」について書かれた聖句の一つです。
この聖句のように、確かに彼は私の手で捕まえられました。
ですが「王の宮殿にいる」ということから、天国の宮殿に住む小さな者たちを想像しました。
私も神様の手に捕らえられて天の宮殿にまで運ばれたら素晴らしいと思います。
ハッピーサバズ!
※捕獲した「やもり」を添付させて頂きます。

磯部豊喜

 

みことばの花 191108「富める青年⑤」

みことばの花 191108「富める青年⑤」

「いましめはあなたの知っているとおりである、『姦淫するな、殺すな、盗むな、偽証を立てるな、父と母とを敬え』」
(ルカ 18:20 口語訳)

これは「何をしたら永遠の生命が受けられましょうか」と質問した青年に対して、イエス・キリストが次に語った言葉です。
「姦淫するな(=7条)、殺すな(=6条)、盗むな(=8条)、偽証を立てるな(=9条)、父と母を敬え(5条)」は、
神様が人類のために授けた「豊かな人間関係」を扱った教えです。
ここには語られていない1~4条は「神との豊かな関係」を扱い、10条の「むさぼるな」は1~9条の土台になる教えです。
マタイによる福音書には、上記に続き「隣人を自分のように愛しなさい」(マタイ18:19 口語訳)
という言葉が付加されていますので、5~9条は人と人を結ぶ愛の教えであることが明らかです。
これらの愛の教えは、「永遠の生命」とは切り離せない大切な内容だとキリストはこの青年に言われるのです。

磯部豊喜

みことばの花 191107「富める青年④」

みことばの花 191107「富める青年④」

「イエスは言われた、『なぜわたしをよき者と言うのか。神ひとりのほかによい者はいない。』」(ルカ 18:19 口語訳)
 
人生の最大の質問があるとすれば、それは「あなたがたはわたし(イエス・キリスト)をだれと言うか」
(マタイ16:15 口語訳)でしょう。
この質問は、かつてキリストはその12人の弟子たちに語った言葉ですが、弟子のペテロの答えは名返答。
「あなたこそ、生ける神の子キリストです」(マタイ16:16 口語訳)。
キリストを誰だと受け止めるか、これによって人生は大きく左右に分かれます。
「富める青年」に対するキリストの上記のみ言葉は、とても大切な要素を含んでいます。
「地の果なるもろもろの人よ、わたしを仰ぎのぞめ、そうすれば救われる。わたしは神であって、ほかに神はないからだ。」
(イザヤ45:22 口語訳)と聖書にありますが、この「わたし」は、イエス・キリストを指すみ言葉です。

磯部豊喜

みことばの花 191106「富める青年③」

みことばの花 191106「富める青年③」
「イエスは言われた、『なぜわたしをよき者と言うのか。神ひとりのほかによい者はいない。』」(ルカ 18:19 口語訳)

「富める青年」の「よき師よ…」という質問に対するキリストの最初の答えが上記です。
目の前にいるキリストを若者は「人生の道を示すよき師」だと認めたのでしょう。
「よき師」というのと「救い主」と呼ぶのは大いなる違いがあります。
そこで語られたキリストの言葉は、暗黙のうちにこの若者の前に立っているのが誰かを明確に語っています。
「神ひとりのほかによい者はいない」。
あなたは私に向かって「よき者」と呼びかけたが、「私はあなたの神なのです」と示しているかのようです。

磯部豊喜