みことばの花181108「主の祈り⑪ー悪しき者」
「わたしたちを試みに会わせないで、悪しき者からお救いください。」(マタイ 6:13)
上記は定番の「主の祈り」では、「我らをこころみにあわせず、悪より救いだしたまえ」となります。「悪」は「悪しき者」から出てきます。では「悪しき者」とは何者なのでしょう。聖書に聞くならば、ルシファーという天使長がいました。はじめは、聡明で欠点もなく美しい存在であったのですが、「わたしは天にのぼり、…いと高き者(神)のようになろう」などと心のうちで言ったとあります(イザヤ14:13,14参照)。そのために、彼は仲間に引き入れた天使たちと共に、地に投げ落とされたと聖書に書かれています(黙12:7~9)。地球に落とされ「悪しき者」になった彼は、人間を誘惑するように働いているという。この祈りは、この事実を前提にささげられます。「悪しき者」の仕事は、「私たち人間を試みる」ことです。そして多くの場合、彼の試みは成功を収めています。ですからこの「悪しき者」の誘惑に勝つためには、上記にように祈ることが必要です。「悪しき者」は、「高ぶり」とか「憎しみ」などのように私の心にその舞台を持っています。しかしこの祈りをささげるとき、「悪しき者」は何も出来ずに、守られます。
磯部豊喜