みことばの花 180824「大いなる苦しみ」

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みことばの花180824「大いなる苦しみ」

「見よ、わたしが大いなる苦しみにあったのは、わが幸福のためであった。あなたはわが命を引きとめて、滅びの穴をまぬかれさせられた。これは、あなたがわが罪をことごとく、あなたの後に捨てられたからである。」(イザヤ 38:17)

メーン・ド・ビランというフランスの哲学者の言葉です。「自分が存在することを感じるのは、ほとんど健康でない人だ…。健康は、私どもを私どもの外に連れて行き、病気は、私どもを私どもの内に連れ戻す」。人は病むことによって、命に敏感になる、人生に深みが増すということでしょうか。徒然草の著者、吉田兼好は、「病なく身強き人」を友人にしたくないと言っています。確かに苦しみに出会わない人よりは、それに出会う人のほうが人の心身の痛みが分かる気がします。聖書も「わたしが大いなる苦しみにあったのは、わが幸福のためであった」と書いています。苦しみや挫折は、人をして味のある人にしてくれるような気がします。とは言っても、「苦しみよ来たれ~」とまで言える人になれませんが、不意に苦しみがやって来た時、それも益であること(私を幸福に導くものであること)を覚えたいものです。

磯部豊喜

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